こんにちは。チトソシの迫田です。今日はYさんの最終編をお送りします。初回はどうして祖師ヶ谷大蔵に引っ越すことになったのかをご紹介して、前回は上海を含め、お酒との付き合いが生んだ彼女の足跡などをお伝えしました。最終回となる今回はぐっとまじめな話へと入り込んでいきます。前回のはっちゃけぶり(?)とは変わっていくYさん。ほう、そんなことを考えていらっしゃるのだなと感慨深いものがあります。
ではではYさんの最終話、行ってみましょう!!
……上、中と読んでない?
それならこっちからどうぞ!
― リモートワークになって1年くらい経ちましたよね。Yさんの会社ではどんな感じなんですか?
うちの会社の場合はどこにいても仕事ができるようになることが最終目標なんですね。会社出身の方が業務委託で仕事を請けることあって。自立を促す、そんな社風です。なので、出社して働くというスタイルを強要してこないから、1年経って家で仕事をするというのがスタンダードになってきたのではないかな?と思いますね。会社員だけど、家で仕事をしていて、たまに行くのが会社という感覚ですね。確認だけしに行きます、という状態です。うちの会社のひとたちはみんなそうとらえていると思いますね。
ほかの会社の子とかに話を聞くといまだに会社ベースというか。リモートは続いているけれど、休みの日に仕事をしている感覚、って印象を持つひとが多いイメージですね。
― さぼっちゃう人とかいないんですかね?
いると思いますよ。でも宿題と一緒じゃないですか。その日のタスクをその日中にすればよしというか。なので(うちの会社の場合は)細かく注意されたりとか報告することとかありませんね。
会社によってはカメラが付いているところもあるみたいですね。友達は旅行業界なのですが、今(2021年9月末現在)はほんとうに仕事がないので、コロナが始まってからずっと、2日に1日休みみたいです。給料かわらないの?と聞いたら、給料は変わらないけれど、ボーナスが大幅カットって言ってましたね。
1日おきに休みなので、どっかに遊びにも行きづらいでしょうし、ボーナスカットは正直きついですよね。どのくらいその子がボーナスをもらっているかわかりませんけど、大変だなと思います。
意外と今まで通り出社している友達が多いですね。出ざるを得ないというか。リモートオンリーっていう人はほとんどいないんじゃないですか?
― 日本人のまじめさが出ちゃう気がするんですよね。まじめにやりすぎてウツになってしまうひととか。それこそ、等身大パネルを作って、カメラ前においといて、3日間遊びにいっちゃいました!みたいな人がいた方が楽しいのになぁと思ったりもします。
たぶん要領が悪い、まじめな人の方がめちゃめちゃ損をする世の中になるんですよね。仕事の成果が結果でしか見られなくなる、過程が見られなくなるので、そこらへんは結構難しいですよね。今までと同じやり方ではダメなんだと気がついたんですよ。出社したときに、がむしゃらに動く、その日やらなくてはいけないことを一旦ほおっておいて、雑務でもなんでもめちゃめちゃする、みたいな。私動いてますよ〜って周りにアピールする。そんなセコイ技を出し始める……というのを始めましたね。リモートがメインだからこそ、そういう風にしていかないとつまらない評価でしか見てもらえなくなると思ったんですよね。
― Yさんってそんなタイプに見えないですけど、何かきっかけがあったんですか?
給料をもらう、ボーナスを多くもらうためには、上司が考える私の評価以上のものを提案しなくてはいけないと思ったんです。それは売上でも、会社のためになることでもなんでもいいのですが、それをしなくてはいけないと気がついた感じですね。今まで、それを(会社のため、売り上げを伸ばす仕事などを)しなさいと上司に言われても、それが具体的にどういうことなのかわからなかったのですが、最近ちょっとずつ気がついてきました。
めっちゃいやらしい話かもしれませんが、ママさんが多い職場なので、その人たちが帰るのが遅くならないように、出社も最低限で済むようにやっていたことを引き継ぐように動いています。インスタライブとかやっていたりするのですが、私は独身だし一人もんで動けるので。仕事を取るではありませんが、彼女たちの仕事をカバーするという方向性が自分には向いているのではないかと気がついて、少しずつ変えていこうと思いましたね。
今の若い子は会社員にならずに自分の強さを生かしてはじめからフリーランスで働くという人が増えていますし、これからももっと増えていくと思います。そうなったら、普通の会社員は生きていくのが難しくなるだろうなと思うんです。なので、今のうちに、そういうちっちゃなことから、もっと自分が今後どうしていきたいかを仕事しながら考えていきたいんですよね。そうしないときついかなと。
今の家、めっちゃ気に入ってるんですよ。だから給料が減って都落ち、みたいなことにはなりたくなくて。なので、ここの家賃を払える+αくらいは死守していきたいですね。10年後も祖師ヶ谷大蔵にいたい、そう思って頑張ってます。
祖師ヶ谷大蔵に引っ越してきて、町をもっと知りたいと連絡をくださったYさん。サイクリングで祖師谷公園を訪れて、インタビューさせていただいて。祖師ヶ谷大蔵に住んでいる人たちのすばらしさや、働くことの意味などを考えさせてくれる充実した時間を過ごさせていただきました。Yさん、ありがとうございました!
コロナが考えさせてくれたこと、それでもやっぱりひととひととのつながりってやっぱり大切だなと改めて考えさせられたり……、ひととこうやって話すというのはほんとうに刺激的で、素晴らしいことですね。チトソシではインタビューさせて下さる方を募集しております。お気軽にご連絡ください。あなたと出会える日を楽しみにしております。