ディル香るクリームチーズ&ハニーライムの鯖サンドバインミー/an di

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[su_tab title=”電話番号/営業時間/定休日”] [su_animate type=”fadeInUp”] 03-3417-3399
10:00-16:00
木曜休[/su_animate] [/su_tab]
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Instagram / https://www.instagram.com/andi_setagaya/
Web / http://www.andi-setagaya.com/

バインミーってご存じですか?

ベトナムとフランスの食文化が融合したベトナムのファストフードで、初見はほとんどの方が「ナマス?」って驚くことになる、フランスパンを使ったサンドイッチです(どうしてフランスとベトナムが融合?って思った方はベトナムの歴史をググってください)。

ナマス。

日本人はお正月くらいにしか食べません。大根とニンジンが酢漬けにされていて、おせちだと「烏賊」が入ったり、「胡桃」が入ったり、「柚」の香りが漂ったり(まぁ、知ってますよね)。それが、フランスパンに、入っている(笑)。それもおせちのそれよりも大根とかニンジンが太くて、存在感があります。

ぼくはベトナム・ホーチミンで食べたのですが、まぁ、驚きました。なんで、ハムとかレバームースとかチャーシューとかは理解できるけど、なんで、お前たちが入っているんだと、ナマスに対して強く思いました。

おいしいからと、ベトナム人に言われて一口。

サクッとしたフランスパンの食感があって、肉の味と、ほのかな酸味。

あ、あう。

ナマス、合うんです、とても。

なんで?とフランスパンの断面を見て、ナマスが入っていることを確認したり(もしかして入ってない?と思いました)、ニンジンを引っ張り出してそれだけ食べてみたりして、うーん、ナマスだけだとやっぱりナマスなのに、まとめて食べると、もう、これが最高においしい。ベトナムの七不思議にひとつだー、なんて思ったことが私の脳に刻み付けられています。

そんなバインミーを日本で食べて、感動したのが「アンディ」さんのバインミーです。

一口食べると、「あー、これこれ!」と思わせる本場の味で、それに加えて日本らしさが加えられていて、繊細な作品のようになっています。

いろんな味がいろんなタイミングで口のなかを踊るのは一緒なのですが、フランスパンのサクッとした感じとか、ハーブの力強さとか、レバーのコッテリとした味わいがきて、ナマスの食感と酸味が全体をまとめてくれた、かと思えばもう一度、ハーブの香りがきたり。ひとつひとつが日本っぽいというか、そう、渋谷のスクランブル交差点をうまく人々が交差するようなイメージです。どれが強すぎたり、どれが周りのひとと喧嘩したり、そんなことがなく、調和しているんです。

調和の中に、ときどきにょきっと出てくる味。なんだこれ? 味は知っているんだけど、名前が出てこないー、なんだっけ??っていうもだえるような時間も楽しいんですよね。あー、また食べたくなっちゃったなー。

今日ご紹介するのはアンディさんのこの夏の新作、
「ディル香るクリームチーズ&ハニーライムの鯖サンドバインミー」です。750円。


これはちょっと開いたところ。

これもものすごくいい調和です。甘かったり、甘い香りがしたり、ピリッとしたほのかな辛味と、ハーブのふわぁとした香りと苦味。そしてディルが並走しながらの「鯖」。コッテリとしたサバの脂に、肉質から出てくるうま味。それらをまとめ上げるフランスパン。しゃくしゃくと、、、そう、もちろん、なますもいるし。この噛み応えが絶妙で、しなっとしたパンの一部分だったり、硬めのニンジンだったり、酸味が来て。ほぅってなります。味の洪水。

それらのベクトルがあっちゃこっちゃに飛び散るのではなく、ひとつにまとまっていく瞬間がたまりません。アジアの食の豊かさというか、逆にいえばこれだけの味わいを一つのパンで楽しみたいという食への貪欲さというか。

和食は味を探す面があります。この香りはなんだろう、ほら、奥にある、この香り、というように。でも、バインミーは違う。これが来て、ほら、次はこれ、そしてこれ、最後にこのスパイスが来て、ヌックマム(ベトナムの魚醬)が香って、最後にナマスの酸味が立ち上がってくる。。。みたいな探すまでもなく、やってくる感じなんですよね。これがまたたまりません。


これは切ってみたところ。サバがたっぷり入ってます♪

そうそう、アンディーさんにはベトナムビールも売ってます(333と書いて、バーバーバーといいます。うまいです)。バインミーとビールをテイクアウトして、砧公園でランチなんてどうです? 朝10時からやっているのでブランチもいいですねー。公園に漂う、いろいろな香り。夏になったもの、まだ春を感じさせるもの、そんな香りも楽しみながら、味の洪水に飲まれてみてはいかがですか?

これ書かなきゃ!って思っていたことがひとつ。ナマスは日本から持ち込まれたわけではなく、もともとベトナムの家庭料理として一般的だったものだそうです。それをたぶん、フランス人が持ってきたバゲットでサンドイッチを作ってみない?って思いついた人がいて、「なんか足らないわね。そうだ、ナマスじゃない??」って加えたんでしょうね(まったくもって想像でございます)。日本のサンドイッチにポテサラが入ったり、焼きそばが入ったりするのに似てる気がします。いやぁー、食文化の融合っていうのは面白いですねぇ。

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