アトリエ・アウトス展/2021.11.9-11.14 @世田谷美術館 – 区民ギャラリーB

自閉症の方たちによる作品展が開催されています。

以下、パンフレットの言葉を引用させていただきますね。

社会福祉法人嬉泉(きせん)では、発達に障害をもつ人たちを援助するしごとを長年続けています。この援助実践の根拠となっているものは、法人の常任理事、石井哲夫(須藤福祉センター所長)が、自らの実践研究により構築した「受容的交流理論」です。それは障害をもつ人の表面的な行動にとらわれず、その内面的な気持ちの動きを追い、共感するという基本的な「受容」を基礎として「交流」をすすめることで、彼らの自我の働きを育てていくことであります。

アトリエAUTOSは、社会福祉法人嬉泉が運営する施設で制作された作品を世に送り出すために作られた、新しい社会活動の拠点です。「AUTOS」は、ギリシャ語の「自分の意志で」という意味をもつことばからきており、「内に秘められたものを外に出す自発的な動き」を象徴しています。これらの作品は、単に良い作品を生み出すための技術的な訓練指導によってではなく、私たちが大切に考える「作者の自我に関わる」という療育的な援助を通じて生み出されたものであることを主張したいと思っています。

7人の作家たちが表現した独自の世界を楽しめます

とお伝えしたところで、「ふぅ~ん」で終わってしまいますよね。展示されている絵、陶芸にはさまざまな制作ストーリーが隠されています。神話などをモチーフにしたというような話ではありません。どのような気持ちで作るにあたったのか、そういった製作者が持つストーリーがたくさん隠されています。それは残念ながら、作品を見ることだけでは感じとることはできません。

もしも可能であれば会場にいらっしゃる、嬉泉の先生方に話を伺ってみてください。制作に隠されたストーリーを知ることで、「自閉スペクトラム症」の方々に少しだけ、近づくことができるのだと、ボクは思います。


今日はAUTOSの先生にお話しを伺うことができました。療育とはどのようなことなのか、そのために絵画や陶芸を制作することはどのようなことを担っているのかを少しだけ知ることができました。記事にするのにはもう少し時間がかかりそうです。それを読んでから会場に足を運んでいただけるととてもうれしいのですが、どうもイベントが終わるまでには間に合わなそうです。

なので、皆さんにお願いです。

もしも、この週末に砧公園にいらっしゃるのであれば、この展示会に足を運んでみてください。お子さまと一緒にご覧になれます。もちろんカップルでも、ご夫婦でも、兄弟でも、おじいちゃん、おばあちゃんとでも。

会場にはたくさんの名画があります。それは自閉スペクトラム症の方々が書いたから、素晴らしいというものではありません。「グッ」っと心をつかまれるものがある素晴らしい作品です。あなたの心も動く、そんな作品ときっと出会えると思います。

一通りご覧になるだけでも構いません。気に入った絵を目に焼きつけておいていただけるととてもうれしいです。

後日、ボクが原稿をまとめます。どのような経緯で描かれた作品なのか、作品を描くにあたり、先生方はどのようなことに配慮しているのかなどをまとめさせていただきます。それをご覧になると、目に焼きつけておいた作品がもっと輝いていくと思います。


アトリエ・アウトス展
2021.11.9(火)~11.14(日)
10:00-18:00(9日13:00~、14日~16:00)
入場無料

会場/世田谷美術館 区民ギャラリーB

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