ズッキーニ/KIRIN

燻製っていうと、たんぱく質、だと思いますよね。タンパク質でないもの、そう、野菜とかどうなんだろう。

ふと、そんなことを思って注文したのがこれでした。

燻製の香りはベーコンとか、くん玉とかのそれと同じです。目をつぶるともうベーコンなのか、牡蠣なのか、砂肝なのかは一切わかりません。もしも、目隠しをされて「芸能人格付けチェック!」としたとしたら、レジエンドのあのお方すら外してしまいかねない。それほどに同じ香りがします。余談ではございますが、それでもレジェンドのYOSHIKI&GACKTは「答えは、ズッキーニ、だね」とお答になると思いますが。。。

そう、ズッキーニなんです、この燻製は。乗せた皿の絵柄がきゅうりの浅漬け色を色濃くしているため、日本の朝ごはん然としているので勘違いさせてしまったかもしれませんが、これはズッキーニなのです。

ズッキーニはウリ科なんので、きゅうりとは同じ科目。ただ、ウリ科は非常に種類が多く科目の下に15以上の連に分かれています(もうこのあたりから後悔し始めています。ウリ科の種類が多いことに加え、この種別はどの種族に属させるべきかといった論争も多いようで、非常に深い沼となっています)。途中端折りますが、きゅうりはトウガン連に属し、メロン・スイカ・ひょうたん・とうがん などの仲間に分類されています。ズッキーニはカボチャ連に属す植物で、たくさんあるカボチャたちのお仲間なんです。表面がツルンとしてるところや表面が固いところからカボチャっぽさを感じられます。とはいいながらもスイカは表面がツルンとしてるが、そこのところはどうなのだろう・・・と思ってしまったのですが、これを掘り起こすと、KIRINさんの話どころではなくなる可能性が大きいので、今回はこの辺でウリ科話はおしまいということにしておきます。

ちょっとした寄り道をしようと思ったら、朝まで飲んでしまった。そんな世界へといざなうウリ科。素敵すぎます。

で、ズッキーニの燻製。これがね、たまらなくいいんです。何がいいといえば、みずみずしさがあるんです。燻製というとどうしても「ミイラ」化しているように、水分も飛んじゃっているものが多く(とくに牡蠣の燻製だったり、ホタテの燻製など海のものはとくにその印象が強い)、ズッキーニもそのように「カラカラ」になっているのではないかと危惧しました。水でふやかして食べるような、ほら「干し野菜」みたいな感じかと思ったらそうではなく、「おっ、キミ、フレッシュじゃない」と思わず声をかけてしまうほどで。新鮮でございました。

そして、歯ごたえはシャキッとしてて、瑞々しくって、燻製の香りが口いっぱいに広がります。あーこれは白ワインですね。キンキンに冷やしたのではなくって、ちょっと冷えていてブドウの香りが開いているくらいの冷え方だとたまらなく合います。シャルドネっていうよりも、フルーティーなソーヴィニョン・ブランとかセミヨンとかがいいなぁ。それとホップが華やかなセッションIPAのクラフトビールとも相性ばっちりだと思います。あー、土曜の昼にこの原稿を書いているのが馬鹿らしくなるほどにお酒が飲みたくなります。

もちろん、このズッキーニの味わいは思い出になっているわけですが、想像で今、口の中はズッキーニの燻製を食べた直後になっていて、ワインとかクラフトビールを欲していて、あーもー無茶苦茶な感じになっています。飲みたいけど飲んだら書けなくなっちゃうし・・・しょうがないから、こちらも想像でワインを飲んでみると。あーやっぱり合うね、なんていう想像に想像を重ねている次第です。

薫り、歯ごたえ、瑞々しさ。それらをグンと変えちゃうのが、添えられていた「マヨネーズ」です。何が入っているんだろう。たぶん、ちょっとしたもの。少しのニンニクと、和からしかなぁ。くー、悔しいけどわからない。明らかに市販のマヨネーズとは違います(と書いていて、「市販のっすよ」って言われることもあるんだけど、ここは掘り下げませんので、気になる方はご自身で聞いてみてください)。このマヨネーズがまたね、ズッキーニと合いますね。ベストマッチでございます。

あーちょっと晴れてきましたね。次、KIRINさんにいったときは数枚だけではなくて、1本買えないか聞いてみようっと。噛り付くのではなく、向こうが見えるほどに薄くスライスして、間に白カビ系のチーズと特製マヨネーズを挟んで食べてみたいなぁ、それを大切に大切に食べながら、ワインを1本開ける。酔っぱらって、グラス越しにテラスから見える景色を楽しむ。。。。。なんてことをしたいと、また想像してしまいました。

今のところ、最後の晩餐に選ぶ可能性大な、ズッキーニの燻製でした。

KIRINさんの営業時間とかは

http://chitososhi.com/kirin001/

こちらをご覧ください、ズッキーニ!!

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