mille delices/ミルデリス

パン屋さんってどんなパンが好きなんだろう、パン屋さんってどんなパンと出会ったんだろう。そんな素朴な疑問からスタートした新連載、パンとの出会い。1回目は祖師谷に2017年1月オープンしたミル・デリスさんです。お店の名前は「たくさんの幸せ」を意味するフランス語から。素敵なお店の名前ですね。都内のパン屋さんで修行して、祖師谷でお店を開いた若林さんは、祖師谷の魅力にさっそく引き込まれているようです。

「『この前のパン、とってもおいしかった』って話しかけてくれるんです」

この商売ってお客さんの「おいしい」という一言のためにやっているようなものなので、話しかけてくださって、それもおいしいって言っていただけるなんて、とてもうれしいです、と若林さんは話してくれました。

幼いころから甘いものが好きで、お菓子作りをしていた若林さん。パンの中でも甘いパンが好きで、ブリオッシュとかクロワッサンがお気に入り。バターと砂糖をたっぷりと惜しげもなく使った贅沢な生地で、少しだけしっとりしていて弾力のあるブリオッシュ。一口目から幸せな気持ちが口いっぱいに広がります。表面はサクッと、中はもっちりしたクロワッサン。割ると中の生地がススーと伸びて、まるでレースカーテンのように薄くなっていく。そのときに広がるバターの香り。フワッと嗅覚をくすぐる一瞬の魔法に、甘美な時間が広がっていきます。

インタビューの後半、「そういえば・・・」と話題に上がったのは黒糖パンでした。若林さんは中高生のころから好きで、毎日のように食べていたんだとか(毎日は言い過ぎ?)。黒糖パンのことを話してみると「私も好き!」って答える同級生も多くて。みんなに愛されているパンなんだと思ったそうです。このときに、パン店を始めるなら、自分ならではの黒糖パンを作りたいって心に刻んだんですって。

「ミル・デリスには黒糖パンってあるの?」って? もちろん、ありますよ。どんな味なのか気になりますよね。でもそれは秘密です。食べてみてのお楽しみ、ということで。

mille delices
https://www.instagram.com/mille_delices/

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