みなさんは覚えてますか?
千歳船橋にあった「和風食堂すずな」という素敵な和食店を。
(どんなお店だったかは「ちと食 そし食」をご覧ください)
藤原淑江さんが30年以上前に始めた千歳船橋の定食屋さんです。家庭料理の延長だったからと謙遜しながら作っていた料理はプロ顔負けの愛情こもった作り方でした。たとえば炊き込みご飯。具材をじっくりと煮付けて、その煮汁で炊き上げるご飯。きらきらとしていて、旬の味わいがこれでもか!とばかりに盛り込まれた美味しい料理でした。
元々は今、ふらりという居酒屋さんがあった場所にあり、中華日和の向かいに移転。それで先日店をたたんでいました。移転先では息子さんと一緒に料理を作って、とても味わいのあるお店になってきたなーって思っていただけに、「ふと」シャッターに貼られた
閉店しました。どこかでまたお会いしましょう。
そう書かれた紙がとても悲しげで思わず……。
もう会えないんだろうな。そう確信したというか、あきらめるしかないんだろうなと思いました。
あの美味しかった炊き込みご飯を思い出しながら、たぶんもうあの味以上の炊き込みご飯には会えないんだろうなって、口惜しさとも違うのですが、なんだかやるせない気持ちでいっぱいになったことを思い出します。
もう少し頻繁に顔を出しておくんだった、そんなことを何度も思ったかしれません。でも、閉店してしまったシャッターを前に、もう過去に戻れないこともわかっているので、少しづつ前進をするしかないということにも気が付いていて。あー、もーほんとうにやるせない気持ちに包まれました。
それが昨年の9月のこと。
秋が深まり、2017年を迎え、そして春が訪れようとしているある日のこと。LINEに知っている名前が「ふと」現れたわけです。藤原淑江さんって。
ね? 人生ってほんとうに面白い。
LINEに「これお友達じゃないの?」といわれて、まさかーと思いながらメッセージを投げてみました。
すると帰ってきたんです。
77になって、スマホデビューしました
って(笑)。
最近はどうされているのかメッセージを送ってみるとまた返事が。
行田に店舗付き住宅を建設中で、夏か秋には「すずな」を復活させますと。
わー、すずなさん、復活するんですよ。
千歳船橋からちょっと遠いですが、行田に。
完成したら連絡をくれるっていうので、こりゃ美味しい炊き込みご飯がまた食べられそうです。
あー楽しみ。楽しみ、楽しみ。
食べに行きましたら、改めて取材させてもらって、その模様を記事にしますね。
皆様、お楽しみに!