今朝、季節外れの蝉の抜け殻を見つけました。
先週は雨が続いたので「地上に出るのは今じゃない」と待っていたのでしょう。なかなかに遅い登場ですが、彼女、または彼が決めたことですので、それが正しい。
そんな抜け殻を見ながらふと思いました。
ひと昔前は何でもかんでも「早く」が重宝されていました。仕事は早い方がいいし、人生設計も、結婚も、それこそエンディングノートの着手だって「早い方がいい」といわれ、誰がいうわけでもないのに焦らされていましたよね。うん、焦ってた。
でも時代は変わったんです。抜け殻が今一度、教えてくれました。
酒は飲まなくてもいいし、出勤もしなくてもいい。結婚とか出産だって焦る必要はとくにはありません。自分がしたいときに、したい相手がいればすればいい。そんな風潮になってきましたよね。とてもいい傾向だなぁと思います。やっとそれに、時代が即したというか、自然なことになりましたね。
たぶん、結婚の形だって変わっていくでしょうし。婚姻にこだわる必要がなくなっていくでしょう。
お金だってそう。
必要があれば稼げばいい。
「多く持っているものが偉い、だからとにかく稼ぐのが正しい」という常識も古くなりましたよね。それもいいと思います。
昔は当たり前だったものは、無駄な「バイアス」として位置づけられ、無理に押し込めようとすると「ハラスメント」として、処理され排除されます。そんな新しい文化へと進化したんだと思います。
とてもいい。
セミもそう。世界には7年に一度成虫になるセミ、13年に一度成虫になるセミがいるをご存じですか?偶数や奇数であれば、彼らを捕食する鳥などが準備しやすいと、素数の年を狙って成虫になることで「食べられる」数を少なくしようと進化しているセミがいます。夏にこだわることもありません。そのうち冬になって成虫になるセミが出てくるかもしれません。極寒の地で「ミンミン」となくことが普通になるかもしれません。食べられないように、快適に生活するために進化していくのです。
今のスタンダードだってあと10年もしないうちに変わっていきます。飲みにいかない若者だって、いずれは中年になっていく。そうしたら、「今の若いのは・・・」と各世代が残していった名言を同じく残していくことになるでしょうね。これは確実にそうなります。
もしかしたら飲みに行くのがスタンダードになるのかもしれません。「最近の若いやつは嫌いなやつと飲み屋にいくんだぜ。俺なんてこの前誘われたんだよ。ってことわさ、オレ、嫌われてるんだ」という会話がオンラインで行われるのかもしれません。
そんな進化。楽しみです。ワクワクします。
夏ももうすぐ終わります。寒くなったらセミが鳴き始めますね、そんな日まであと少しかもしれない。変化についていくではなく、楽しんで、一緒に飲み込まれていきましょう。