ファミリーフェスタ/下北沢/千歳船橋と祖師ヶ谷大蔵のママさんが運営

twitterに1通のDM(メッセージ)が来たんです。始まりはそんなもんですよね。DMの内容は、「お久しぶりです、こんなイベントをやっています、お暇がありましたらぜひ足をお運びください」、というものでした。送り主は斎藤さん。当時はアカウント名しか知りませんでした。本名を知ることになったのは、12月11日のファミリーフェスタに伺う、少し前のことです。

斎藤さんと知り合ったのはチトソシで発行した『ちと食 そし食』というグルメ本がきっかけでした。チトソシのウエブサイトにアクセスカウンターが設置してあったのですが、その数が出版の時期に、1万になるかならないかという状況だったんです。1万になった方は写メをしてDMでお送りください『ちと食 そし食』を進呈します、というツイートを流したんです。そうしたら……、DMをくださったのが、斎藤さんでした。

そのやりとりをしたのが2015年のこと。もう6年も前のことなんですね。本を進呈した方がイベントを運営されている、そしてご本人に会うことになる。まぁ、なんとも人生にはステキなことが待っている。ワクワクが止まりませんでした。

そして今日、斎藤さんが携わっているイベント「ファミリーフェスタ」に伺ってきたんです。これがまぁ、ものすごく最先端なイベントでした。

何が最先端かといいますと、室内で開催していること、口コミで広げているにも関わらず1日の来場者数が300人以上を超えること、そして、このコロナ禍でありながら、主催しているのが「かなりの潔癖症なお母さん(ファミリーフェスタ代表の市川さん)」ということでした。

簡単にいいますと、感染対策をかなり講じている方が、イベントを主催しているんです。その対策はかなりのものでした。まず、屋外のトイレを使いたくない、もちろん家族にも使わせたくない。だから携帯トイレを持参しているんです。そしてお子さんが4人いらっしゃるのですが、一家で外出し、帰宅時にシャワーで体を清めて家の中で過ごすそうなのですが、家族全員で6人いらっしゃいますので、全員で帰宅するとシャワー室周辺が密になる。と、そこでまずはご夫婦、次にだれだれとシャワーを浴び終えたらスマホで連絡をして帰宅してもらうということで密を回避していきます。こんなように、感染対策についてかなりの徹底ぶりです。そんな方がイベントを、この時期に、かなり神経質になるこの時期に行っているというがかなり「すごいこと」だなと思いました。

それも今回が初回ではなく、4回目。市川さんにお話しを伺うと、下北沢で行うのが4回目で、この活動自体は2年ほど行っているとのこと。下北沢で行う前は三軒茶屋や路上などでも開催しているそうで、このコロナ禍にあっても、しっかりと感染対策を講じながら運営を行っていらっしゃることが分かりました。

もともと市川さんは赤ちゃんの手形を使ったアートを参加者に教えるインストラクター(講師)さんで、イベントに出店する側の方だったのですが、自分でイベントを立ち上げたいとららぽーと契約を結びます。イベント主催者として、個人契約を結んだんです。ららぽーととの個人契約、これは史上初だそうです。たぶん、ものすごい営業力と企画力、そして行動力でこの前例のない契約を結んだんだと思います。さぁ、これから。そう思った矢先、パンデミックが起こります。コロナです。

「感染があるからといって、子育ては待ってくれないんです。最初は怖がっていましたが、そのうち、子どもを連れて公園にいきますし、親同士のつながりは必要になります。子育て中のお母さん、お父さんが集まれる・交流できるイベントが必要だと思いました」と市川さんがいうように、彼女は子育て世代にとって必要な場所を生み出していったのです。

今日訪れた会場には17のブースがあり、密にならない程度にお客さんもいらっしゃいました。子どもが楽しめる内容のブース(スーパーボールすくい、駄菓子コーナー、アクセサリー作りなど)と大人が癒されるブース(ネイル、エステ、マッサージなど)に分かれていました。

スーパーボールすくい
講師と一緒に、こんな素敵なアクセサリーをお子さまが作れます

手と手が触れ合う内容のものばかりです。感染対策としてはかなり気を遣うものばかりですが、ここはファミリーフェスタならではの感染対策がしっかりと講じられていました。それを拝見したときに、イベントの新しい形はこれなのかもしれないと思ったんです。気がついたというのが近いかもしれません。

ネイルも人気でした
エステの無料体験も
某有名化粧品会社によるハンドマッサージコーナーもありました

まず入口での消毒はもちろんなのですが、各ブースで検温と消毒を行います。そしてクラスターが行った際に連絡が付くように携帯番号などを控えるリストがありました。それらが最新のシステムを導入して、機械的に行われている……のではなく、人が丁寧に行っているのが印象的でした。

参加者の連絡先を記載するリストが各ブースにありました

消毒して検温して、ネイルを施術してもらう。消毒して検温してマッサージを受ける。来場者の方々も新しいスタイルのイベントに抵抗はなく、むしろ消毒、検温の後に、体験することをとても楽しんでいました。

騒がしくなく、あおられることもなく(早くいかなくちゃ、なくなっちゃうとか、早くしなくちゃいけないとか)、焦ることもなく。

なんだろう。時間がゆっくりと流れているような気がしました。そして来場者の方々は静かに楽しんでいる。集中しているし、体験中にはじっと講師の方々のやり方を見ていたり、話しているにしても小さな声でゆっくりと言葉を交わすような、そんなイメージです。

今までのイベントって、BGMがなり響き、騒がしかったり、なんかそわそわさせられたり。そんな心のなかの何かが揺さぶられて、気がついたら「買ってしまった」という魔法がかかるものがほとんど、だったのですが、ここは違いました。バイアスのかかっていない交流というのでしょうか。すんなりとブースに入っていけるような。これがファミリーフェスタの大きな特徴なんでしょうね。


出展者への配慮もしっかりとしたものがありました。

まずは契約書類。そのうえで、イベント全体にかける保険類。来場者、出展者ともにコロナにより通院することになったとしても、その入院費を負担するというイベント保険もあるそうで、それに加盟しているということでした。

こういった同意書を各出展者に配布し、意識を共有し、感染対策を一緒に講じていく方法を採用していました

ものすごく考えて、葛藤しながら、ここに漕ぎついたのでしょうね。繰り返しになりますが、市川さんはご自分の生活でもかなり感染対策をしてきた方です。それにも関わらず、イベントを開催する意味を感じ、開催方法を模索して、主催し、運営している。これはものすごいことです。

話を伺っていて、もうイベントは屋外というレベルではなく、屋内でも、これだけの対策を講じれば、開催できるレベルに来ているのだと思いました。屋外イベントはもっと開催しやすいのではないかとすら思いました。


斎藤さんをきっかけに取材させていただいたファミリーフェスタは、とんでもないイベントでした。斎藤さんがこのファミリーフェストに関わるようになったのはお客さんから、というところもものすごいところなんですよ。市川さんと斎藤さんはお子さまの習い事が同じでママ友になりまして、市川さんがイベントを開催するから「遊びに来てよ」と誘ったわけです。遊びに来た斎藤さんはイベントのすばらしさに触れ、市川さんと二人で運営しているといいます。主に、営業関係が市川さんで、SNSなどを使って広告していくのが斎藤さんの分担です。市川さんはこまめなコンテンツアップが不得意ですが、企画や提案などはお手のもの。一方、斎藤さんは企画営業はあまり得意ではないのですが、コンテンツを発信していくのが得意という、ふたりの得手不得手がきれいにハマりあって、1+1=2ではなく、3にも5にもなっているんだなと思いました。

右が代表の市川さん、左がSNS担当の斎藤さんです。市川さんは祖師ヶ谷大蔵に、斎藤さんは千歳船橋にお住まいです。ふたり合わせて「チトソシ」です

オミクロン株がどうなるかわからないので、1月は開催しないことにしていますと言いながら、2月の開催はすでに決定したそうです。もちろん、ママ友を増やす、子どもと一緒にイベントを楽しむという目的で訪れるのはもちろん、イベント主催者も見学してみるといいと思います。これはね、すごいです。

詳細はこちらから。

ウエブサイト→→https://mama-family-festa.amebaownd.com/

インスタ→→https://www.instagram.com/family.festa.yuzuka/

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