ツバメが子育て中です

少し前から祖師ヶ谷大蔵の商店街にツバメが飛び始め、巣が作られて、ヒナが口を大きく開ける姿が見えるようになりました。

駅前のお茶屋さん、「高橋茶舗」さんに話を伺うと……。

「いつもね、ウチは遅いんだよ。ほら、あそこ(斜め前の和菓子店、やまと家さんを指さして)はもうヒナがでっかいでしょ? ウチはね、また玉子なんだよ、一生懸命温めてるよ」

いつも遅いっていうのが面白いなぁ。そう言いながらもいつも巣を作るっていう風物詩になっているのがすごい。店先に巣を作るので何年か前から特設シートを張るようになったんだろうな。ヒナの糞が床につかないように、巣を作りやすいように設置された板から紐が伸び、ビニールが広げられています。よくできてるなぁと関心する作りです。もしかしたらヒナが落下する事故が起こっても、このシートが守ってくれるのでは?と思うほどで、お茶屋さんの愛が感じられるのですよ。

愛はね、ほかのお店でも感じられます。先ほど高橋茶舗の旦那さんが指をさした「やまと家」さん。巣の近くに張り紙があるんです。

頭の上に手を挙げて、巣を見るのはやめてあげてください。ヒナが驚きます。温かい目で成長を見守っていただけるとうれしいです。という感じの内容。

たぶんね、写真を撮りたくなんですよね、SNSに載せたくなるんだろうな。そうすると写真を撮らなきゃと思うんでしょう。そんな人たちへ「見守ってほしいなぁ」というメッセージ。いいなぁ、こうゆうの。またね、文章が柔らかくてとてもいい。禁止!とか書かないのが大人なんだなと思います。文章を読むと温かい気持ちになる。そうだよね、写真を撮ることでヒナたちが驚いて落ちたりしたら大変だ。写真に撮らなくても、大きく口をあけてエサを待っているヒナたちのかわいらしい姿を目に焼きつけておこうよ、そうだよ、そうだよ、という気持ちにさせてくれる。

もう何十年も続いている、ツバメに間借りさせて次の世代へとつないでいく共生。いつまでも続いて欲しいな。

自転車がものすごいスピードで走り抜ける祖師谷商店街。お母さんがお子さんを乗せて、お子さんのために爆走している姿をみかけます。その横をすすーっととびぬけるツバメたち。やってることは同じなんだよね、子どもたちへ一秒でも早くご飯を届けること。そのためにお母さんも(お父さんも)、ツバメたちも、今日も猛ダッシュしてます。

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