美味しかった!という一言かと。

この前、テイクアウトをしたときに店主と立ち話をしたんですけど、そのときのモヤモヤを共有したく記事にしました。この記事には答えはありません。どうしたらいいんだろうね、という内容になっています。答えが欲しい、スッキリしたいという方はモヤモヤが残りますのでここで別のページへ飛んで行ってください。ではでは書きます。

飲食店さんへの給付金って2カ月遅れで支給されています(1日6万、4万という時短、休業補償です)。それでも早い方だってことがわかりました。現在5月下旬。2月分が支給されていて、3月分を申請中ということでした。申請のタイミングによるんでしょうけど、まだもらっていないお店もまだ3割程度あるんですね。確定申告の還付金だって、申告が早い人が早くもらえ、申告が遅れればそれだけもらえるのが遅くなる。それと同じですね。

積極的にテイクアウトをしてお店の力になればと思っていますが、「なかなかテイクアウトの売り上げは伸びない」という店主もいらっしゃいますし、テイクアウト専門にビジネスモデルを切り替えてネットで予約受付をするパン屋さんもあります。どのような方法がいいのかは正直、お店もお客さんもわからないのが実情ですね。

店内がダメだからデリバリーサービスを利用したくても仲介手数料とパッケージ資材の経費がかかるのでほとんど利益が残らない。ウーバーイーツの場合は価格の40%が運搬手数料としてひかれますし、パッケージだって50円とかかかってくれば1000円のお弁当で半分が販売経費で消え、材料費で30%程度かかり、200円程度の利益しか残らないということになります。200円に対して人件費、地代家賃、光熱費がかかってきます。非常に厳しい状況ですよね。薄利多売を繰り返すか、材料費を抑えるか、デリバリーをやめるかという道しか残っていない。

限定的に認められていた「酒販免許」も先日期限が切れてしまいました。飲食店がテイクアウトで酒類を販売できる免許だったのですが、それもできない。店内での酒類販売もできない。酒類の販売で利益を取るというビジネススタイルが今は通用しないんだよ、なんかほかの方法を考えなくては駄目だね。と簡単に言ってしまう人もいますが、なかなか人は変化に柔軟に対応できるわけでもありません。

今までこんなことが当たり前のようにありましたよね。この大トロの刺身がこんなに盛ってあって1000円だよ、ね?脂がコッテリしてさ、でもね後味はさっぱりしてんのよ。そうそう、この日本酒を飲んでさ、最高でしょ?っていう至福にひと時。

でもコロナがすべてを変えました。

こんなご時世なので利益率を変えなくてはいけない。1000円で出していた刺身は原価が1200円だった。だから売価を2500円にしなくてはいけない。そして日本酒は販売できないのでお客様ご自身で酒蔵から買ってくださいと。その刺身を買う人がどれだけいるかってことなんですよね。大半の人は「高いね」という一言で片づけてしまいます。売れなくては仕入れ値が高くなっていき、売れ残れば原価はどんどん高くなる。鮮度だって落ちていく。最後はたたき売りか、まかないになります。

居酒屋は酒があって、雰囲気があって、居心地のいいサービスがあって、それで成り立っていることが今一度痛感させられます。コロナ前に「水しか頼まないお客」問題がポンと打ちあがりました。居酒屋に来て、水またはソフトドリンクだけ注文する人々のことをマナー違反として取り上げていたことですが、その問題とされていた状況に飲食店は晒されている。はっきり言って八方ふさがりです。

そんな状況で何ができるのか、それはテイクアウトしているお店があったら

デリバリーサービスを使わずにテイクアウトする
メニューは安いものだけではできればメインなど金額が高いものを注文する

ということなのかなと思いました。

それと大切なのは

「頑張ってね」

という一言ではなく

「この前の料理、おいしかったよ!」

という言葉なのかなと思いました。
飲食店さんは大変だね、というねぎらいよりも、料理がおいしかった!という一言が希望になるのではないかと思います。
だって、おいしいねと笑顔にお客さんになってもらうこと、
それをしたくて包丁を握ることを決めた人、サービスを志した人がたくさんいると思いますので。

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