別格って言葉が浮かんだんですよ。
ああ、やっぱりという言葉も浮かんだな。
それはね、エンドロールさんのランチで、オリジナルドリンクを飲んだときのこと。
洋ナシとカルダモンのソーダ
怒られるのは確実ですけど、このレベルか、こんな高みに行くんだと思いまして、怒られるのはこの先なんですけどね、これならさ、ワイン出せなくてもいいじゃんと思った次第です。ジュースなんだけど、子どもが飲むとか、ワインが飲めない人のためにあるとか、私妊娠中で飲めないのでという「エクスキューズ」が一切介入できないほどに、洗練されているんですよ。すごいな、その一言。
これね、何がすごいって、そのあとに来るワンプレートランチへの期待が爆あがりさせるんですよ。もうね、なんていえばいいのかな。恋のときめきに近いのかも。期待してもいいの?と聞いちゃったりしても、「いいんだよ」と返してくれる。そんな確固たるアウトラインがびしっと敷かれているような。いやいや、食前ジュースがこれだけだもの、期待はしますよね、しちゃいますよねという気持ちにさせてくれます。ああ、もちろん、と返してくれる、そんな存在。
そこで満を持して登場したのがこちらです。
これに、
サラダがついて、
プレートにグラスが添えてあって
こう来るわけです。
プレートには6つの料理。
朧気ですが、ニンジンのムースに、メヒカリのフリット、アサリのキッシュ、そしてウフマヨなどなど。
まずねニンジンのムースに手を出してわけですが、ニンジンの乗っているのが「甘えび」でした。甘えび。ニンジンと甘えびがね、とてもよく合う。こんな組み合わせはなかなか体験できません。山海の出会いとかいいそうですが、甘えびのまったりとした味わいと、ニンジンだってまったりと仕上げてある。これが喧嘩しないで、上手に大縄跳びに入っていく感じです。違う種類のこってりが違うこってりを作っていくんです。こってり協奏曲。
そしてアサリのキッシュ。これもおいしかったぁ。根菜や肉を合わせがちですが、アサリです。アサリから出るおいしいエキスを卵とサクサクのパイがまろやかに包んでいる。
「はぁ」という言葉しか出ません。
途中から楽しくなっちゃったんですよ。ワンプレートがおいしかったからというのもあるのですが、エンドロールさんが料理をすげー楽しんでいて、「こんな料理もあるんだよー」とプレートから楽しさが溢れているんですよ。ワクワクしながら、目をキラキラしながら作っているのが見えてくる。
コロナで大変っていうのはもちろんあるでしょう。でもね、それを一切感じさせない「プロ」の技というか。それを踏み越えて、その先にいってる感じが店内に漂っています。色で言えば、うすいピンクとか黄色が混ざった優しい色合い。
良かったな、こんなエンドロールさんの今まで見たことがない表情が見られて。そう思いました。もう当分食べられないかもしれないけど(緊急事態宣言が解除されて夜営業だけになることが予想されるのでランチは当分お休みだろうな)、今年食べたランチで指折りにおいしかったです♪
ビストロエンドロール