昭和51(1976)年8月に産声を上げた「やきとり まかべ」。
その2か月前に産声を上げた私、編集人の迫田(さこだ)。同い年。
(どうでもいい情報ですが、話を聞いていた時に「おお! 俺と同い年!」って感動したので掲載させてくださいませ)
最近、この店に何度となく足を運ばせてもらっています。いつも やきとりを食べて、ビールを飲んで寛がせてもらっている祖師谷の名店、やきとり まかべさん。今日はお話しを伺いました。
(さらに…)
間借りレストランをやらせてもらっています。オープンしてやっと1ヶ月経ったところです。
場所は千歳船橋の飲み屋通り。魚民を左に曲がった通りです。小さな飲食店が10軒くらい並んでいます。ここの中頃にある「居酒屋 一味」さんを間借りしています。
2019年7月は金曜と日曜。8月からは日曜と月曜に営業しています。詳細はこちらをご覧ください。→→チトビアレストラン
初回は7月5日でした。なんか運命的なものを感じて七夕にしたのですが、直前になってオーナーから「金曜日も使えるよ」といわれて金曜日にスタートしました。ヌルっと気張らずにスタートしました。
スタート前には3回の調理研修を受けました。
研修では
・お皿がどこにあるか
・終了後はなにを洗浄しなくてはいけないか
・ビールサーバーの使い方
などを教えてもらいました。無数にあるお皿や調味料の場所などを頭に叩き込んでいきます。
それとお酒の作り方も教えてもらいました。レモンサワーやハイボールの分量、日本酒の銘柄を覚えたり、提供の仕方だったり。焼酎の味の違いや、水割りや炭酸割りの作り方などを覚えました。表面張力を使ってなみなみ入れる日本酒。これができるようになるとなんかかっこいいオレ?的な(もしかしたら勝手などや顔)感じになります。
覚えることが無数にあるので「大丈夫かなぁ」と不安になることもありましたが、必死になれば一発で覚えるものですね。写メを撮ったり、ノートに書いたりしながら、一度言われたことを脳に刻んでいきます。
キッチンにあるものと、お酒を覚えたら、次は簡単な料理の手順を教えてもらいました。
教えてもらったのは
・きゅうりのたたき
・唐揚げ
・ポテトフライ
・牛スジの煮込み
でした。
あまり手間のかからない料理でクラフトビールを飲んでもらう、そんなコンセプトで始めようと思っていたので、「切って和えて出す、揚げて出す、温めて提供する」を中心に覚えました。一味さんは目の前でパパパと作るんです。それも簡単なように見えて。まぁ、自分がやるとうまくいかない。。。きゅうりのたたきは自宅でも練習しました。
調理手順を覚えるだけではダメなのが飲食店の面白いところですね。どんな器に盛ってどのように飾るか、これがポイントなんです。一味さんは「量感」と言ってましたね。器に対してどのくらいの量に見せるか、それを大切にしていました。
などいろんな盛り方ができます。その量感と値段が釣り合うか、そこが腕の見せ所なんですね。目からウロコでした。
それに加えて、美味しそうに見せる、これができないと飲食店はダメですね。料理が出てきてワクワクしたいじゃないですか。うわー、美味しそうって。もちろんおいしいのは前提なのですが、見たがまずくて食べてみたら「おいしい!」ではなかなか通用しません。
研修で感動したのは他にもたくさんあって、動線に沿ってお店が作ってあることや調味料の種類の多さ、お皿の種類、そしてどのように人を配置しているのかなど。注文を受けて、調理して出す。言葉にすればこれだけのことなのに、ものすごく技術が注ぎ込まれています。先人が蓄積していた知恵が詰まってました。
何度か研修して初日を迎えました。そうしたらいろんなことがわかってきたんです。そこから方向転換をしていくこととなります。
続きはまた。お楽しみに。
祖師谷のランチスポットは数が少ない、かつ人気店は予約が必須です。注意しなくてはランチ難民になります。
まずは予約必須なのはアオジさん。店内にピザ窯があるイタリアンレストランです。駅からは15分ほど歩きますがかなりおいしいので人気店です。予約しておくのが無難です。たしか、12時スタートか、12時30分スタートでないと予約が取れなかったと思います(詳しくはお店に確認を)。同じくイタリアンなら、南側にあるオステリア・モンテさんもおすすめです。手打ちパスタが絶品ですね。季節感たっぷりの前菜もおいしくて好きです。グラスワインを注文して、前菜と合わせる。これほどの幸せはありません。ワイン、1本頼んでもよかったかな?とふといつも思います。イタリアンなら「フィオッキ」さんもおすすめです。ここも予約しておくのが無難ですね。ここは料理はもちろんピカ一ですが、サービスが洗練されています。初めて入ったときは「なんで、この祖師谷で、これだけのサービス?」と驚いたほどでした。プロの仕事で心地よいランチになりますよ。
オシャレな雰囲気で中国料理を楽しむなら「欣喜(きんき)」さんが断然おすすめ。ここも12時過ぎになると満席になります。予約はたしかできなかったので、12時前には訪れたいですね。
サクッと上がった絶品とんかつ、鈴の家さんもいいです。サクッというよりも、シャクっとした感じに美しく揚がったとんかつで、さっぱりと食べられます。味わい深い赤だしがもう最高です。思わず、目をつぶってしまうほどの滋味深い汁モノです。
いいことがあったから贅沢ランチにしたいなら「栗天」さんの天ぷらはどうですか? 揚げたての天ぷらをカウンターで食べる。これ以上の贅沢はないんじゃないかというほど。おまかせコースのほかに、天丼もあります。日本酒と合わせて昼酒もいいですよ。同じく豪勢なランチなら寿司もあります。ウルトラマン商店街の中ほどにある「金寿司」。カウンターに座って、大将の仕事を見ながら一杯なんてどうですか?色っぽさすら感じる手の動きを見ながら待つ寿司、風情があっていいです。
祖師谷もなかなかレベルが高いがラーメンです。まずはピエ・ドゥ・コション。元フレンチのシェフが作るラーメンです。フレンチのスープづくりを応用したもので、野菜とかいろいろなものが溶け込んだスープがもう、最高のひとことです。ランチですと、チャーシュー1枚プラスとか、バターライスなどのサービスもあります。サービスでぜひ注文してほしいのがアイスクリームです。手間がかかるから作りたくないとこぼしてましたが、しっかり作られたカラメルアイスが食べられます。ボクはこれが食べたくてランチにいくこともあるほどです。らーめんでもう1軒ご紹介します。担々麺のJTAN。黒や和風や赤い担々麺など種類も豊富でどれもおいしくって、いつも券売機の前で迷います。結局いつも黒担々麺にしちゃうのですが・・・・。山椒のピリッとした刺激と、歯ごたえのある麺との組み合わせが幸せな気持ちにしてくれます。
以上でございます。祖師谷もなかなかの名店揃いですね。
ラーメンならMAIKAGURA。鶏ガラで丁寧にとったダシは感動するほどにうまいです。鶏白湯creamなど1日の提供限定数が決まっている(たしか15杯?)品もあります。ただし、MAIKAGURAさんは並びます。時間がない!という方でラーメンを食べるならひむか屋さん。それか、環八の交差点「砧2」まで行けば、名店の西川さんがあります。
和食なら五明さんか、ふくろうさん。どちらも丁寧な仕事で豪華な昼食になります。ふくろうさんの上階にあるすがやさんもおいしいです。家庭料理ですね。あとは「しろくろ」さんも和定食が食べられます。おかずもいいのですが、ご飯がキラキラしてておいしいです。落ち着いて昼食を取りたい、とか商談とかなら久弥さんがいいですね。カウンターで並びながら昼食をとれば、話も弾むと思います。
まちの中華なら「ひろや」さん。ご飯が多めで、麺も多め、だって愛情たっぷりだから。私は昔、糖質ダイエットをしていてひろやさんに入ったわけですが、そのときにご飯を極小にしてもらったら「大丈夫かい?」とご夫婦に心配されたことがあります。お水はセルフなうえ、コツが必要なので、水をすんなり入れられるようになったら常連さんの仲間入りですかね?
洋食ならコトコトさんですね。パンに付けて最後の最後の最後のデミグラスソースまで食べたくなる洋食。寒い冬にはグラタンとか食べたくなります(ってあったっけかな?なくなっていたらごめんなさい)。
西洋料理になるのかな?サンドイッチとか、パスタとかならSKOOBさんもいいです。壁一面の本棚に囲まれてオシャンティーランチができちゃいます。
沖縄料理なら中むさんでしょ。料理はもちろん美味しいんですけど、店主のボディがスゴイです。引き締まっていてそっちに目がいっちゃうと思います。
そばは一仁さんか、蔵吉家さん。おしゃれに食べたいなら一仁さん、昼から酒を飲んでしっとりこっそりしたいなら蔵吉家さんかな? そうそう、蕎楽(きょうらく)も昼から飲むなら最高にいいですよ。
カレーならコルカタさんか、居桂詩(こけし)さん。コルカタさんのランチセットならナンかライスはお代わり自由。インド人が作る本物のカレーだからスパイスの利き方が別次元です。居桂詩はキーマカレー。上に刺さる旗がかわいいことかわいいこと。チェーン店ですけど、ココイチは安定のおいしさですかね?私は辛いのが好きなので、疲れたときはココイチの5辛とか食べてます。
そうそう、ウナギもありましたね。いちまるさんのうなぎはチトソシエリアでNo.1。3000円くらいもっていけば財布を気にせずに楽しめると思います。
千歳船橋のランチで注意したいのは「ラストオーダーが早いこと」。だいたい14時前後ですが、場所によっては13時過ぎにはラストオーダーを迎えちゃうところが多いです。14時になったらちょっと危険かな?
※以上、敬称略
・・・人は見かけによらない。
ってよくいうじゃないですか~、それもカッコいい感じで。でも、よくよく考えてみると人生ってそんなことばかり、というか、人生って見かけによらないこと「しか」ないわけですよね。だって、人なんて見ただけで分かるわけがない(笑)。
「やっぱり」って思いました。ciel blue cafeさんでお話を聞いて。
看護とか介護で働いていた久間さんは、青空を意味する「CIEL BLUE」と名付けたお店を始めます。
ふと、友達が入れてくれた「ラテアート」を目にして、「いいなぁ、こうゆうの」と思ったそうです。青空を店名にしたもの、「そうですねー、アウトドアが好きだからかな?」という答え。たぶん、人は見かけによらないではなく、自分って見かけによらない(想像できないことをする)という感じなんでしょうね。みなさんも、自分というものがわからなかったり、なんで今、これをやっているのかわからなかったりすることってありますよね。たぶん、久間さんもそんな感じです。
でも、言葉にはできないけれど、何かがあって、カフェを始めたんでしょうね。それはふとしたときに言葉になって浮き上がってきたり、ふと誰かが代弁してくれたりするのかもしれないけれど。。。
取材前に隣に一組のカップルが食事をしていました。ちょっと背伸びしている彼氏に、かわいらしい彼女。とても楽しそうに話してました。お会計のときに、彼は席を立ちながら「いいよ、ここはおれがごちそうするよ」と背伸びしながらいいました。あっ、いいな、この瞬間。そう思っていたら、レジで「とても美味しかったです」と久間さんに言葉をかける彼。なんかいいなぁ、このシーン、この舞台に立ちたかったから久間さんはカフェをやりたかったんじゃないかな。そんな場面が目の前で繰り広げられました。
こうやってお店も育まれるし、若い二人の愛情も育っていくんだろうな。また行こっと。
その男はその日も糖質OFFの食事制限をしていた。
その男、つまり私なのですが、現在ダイエットをしております。それが今回の悲劇の始まりでした。
ごはんは1日100gまで。お茶碗半分膳程度。それにもやっと慣れたところ♪ 爬虫類でいえば脱皮しかかっているわけで、昆虫でいえばもうすぐサナギになる頃合いということだろうか。つまり進化し始めたわけですが、昼過ぎの1時に事件は起こってしまったのです。
私はふと、中華料理店の前に貼られているカラフルなメニューに目がとまってしまいました。カラフルな鱗のようなメニューは魔力を放ち、もう「どれを食べようか」と悩んでいる自分がそこにポツンといまして。ラーメン?いやいやー糖質の塊だぜ、いやーダメでしょ、炒飯? これだって糖質の塊でしかない。塊、カタマリ、かたまりーーー! 俺、告白しちゃうけど、塊大好き! って心の中で叫んじゃってました。「プ!」ってクラクションを鳴らされるまで、しばし店先で、魂が抜けてました。おそるべし、糖質(笑)。
もう、ラーメン行っちゃう? そんな悪魔の声がするかと思えば、でもさ、糖質OFF生活頑張っているじゃん、いいの?もう辞めちゃうの?と天使の声。頭の中ではラーメンをすする音が鳴り響き、炒飯の香ばしさが鼻孔に届きそうになっている。あー、どうせなら、炒飯とらーめんのセットとかにしちゃうか?とヤケでもなく、むしろ、そう喜んで飛び込むようなメニュー選択をしそうになる(たぶん悪魔のせいだろうな)。
でも、私は違う。明らかに今までの私とは。悪魔の声には負けませんでした。
定食メニューに逃げることしたんです。定食でご飯を減らせば何とかなるのではないかと。姑息。そんな単語は私の辞書にはございません。
入店。
ココから店主の愛と戦うこととなりました。
レバニラ定食でご飯を少なくと注文したところ、まずお母さんが「ご飯を少なくしても料金はいっしょですけどいいですか?」と聞いてくれるわけです。もう、すでに愛があふれてる。「もちろんです。同じ料金で構いません」と私。中華鍋にレバー、もやし、韮、ニンジン、そしてキャベツが投入されて炒め始めたときに、ごはんが登場。平皿に薄ーく乗っている。それでも茶碗2杯分は入っているだろう。「この半分でいいです」とお母さんに伝えると、「おいおい、この半分? 大丈夫か?」と旦那さんの心の声が聞こえるほどの、驚いた顔。このぐらいですか?と聞くお母さんの顔は「今日はお腹が痛くて学校にいけない」という息子を見るような顔。心配という文字がでかでかと書かれていました。
実はこの中華料理店は千歳船橋でも指折りに美味しい「ひろや」さんでの話。おいしさもさることながら、人気なのは量が多いこと(そして安い!)。お金のない学生がお腹いっぱい食べられるように値段が安く、量は多くがモットーなのだろう(この店で大盛を注文するとほんとうに大変なことになるので要注意)。つまり、普通の注文でもかなりの量になるわけでございます。とくに白米はいっぱいの愛とともにこれでもか♡というほど盛ってくれます。
そんな店で、糖質OFF男(私ね)はご飯を減らしてくれというわけですから、ご夫婦は「日本の明日は大丈夫か?食べないと元気でないぞ!」という愛で応えるしかない。僕のことを知っている人はわかると思うのですが、私はガタイがよいのです。ご飯は大盛でしょ?ラーメンはお代わりするでしょ?高校生並みに食べるでしょ?と疑いものなく思うおばさま方がかなりいらっしゃいます(割合でいうと9割くらいかな)。そんな男がご飯を1/4くらいにと言っている。異常以外の何物でもございません。
というわけで、ご夫婦の愛を”お気持ちだけ”頂戴した、薄盛りご飯が到着。同時にレバニラもやってきました。ここのレバニラがもう、超絶うまい。ここでも愛を感じるんですけど、材料のサイズが小さく切り揃えてあるので、口の中でごわごわしないです。ニンジンとキャベツとレバーのサイズが一緒だから、混然一体となってレバニラのハーモニーが体を包み込みます。ふわーとレバーのおいしさがきて、キャベツのシャキシャキ、そしてニンジンの甘さ。もうたまりません。絶品です。
完食して、器をカウンターの上に載せようとしたら、こんなものが。
そうだよねー。ご飯を食べるときぐらいはスマホを置きましょうよ。深い愛情をここでも感じちゃいました。あー、また行こうっと。近くの素敵なバーの店主いわく(sから始まって、5文字っていうのがヒント)、カツ系もオススメだそうです。カツ丼のごはん抜きなんか注文したら、またご夫婦の「大丈夫か?こいつ」という顔を拝むことになっちゃうだろうなーと思いながら、お店を後にしました。
旬って素晴らしいですよね。満を持して登場する「今だけの味」。うまくないワケがない。
千歳船橋の寿司店・すし雅さんでは今だけの「筋子にぎり」が楽しめます。もう、宝石のようにキラキラしてて、わさびとのコントラストも素敵な握りです。
女性を扱うようにやさしくを持ち上げて口の中に入れると、も~う、たまりません。
感想は一言、甘いんです。プチっという食感ではなく、ふわっと口でほぐれて。そして、とろっとした濃厚な甘みが口に広がっていきます。イクラのように、皮を感じることなく、ほろっとほどけてなかから旨みが出てきます。牡蠣のようなミルク的なものではなく、撮れたての「はちみつ」に近いです。甘みというか旨みというか、舌のうえに乗っかったそれを、口腔の上に挟み込んで包み込みと、ほんの少しだけ海の塩気を感じます。目を閉じて、濃い味わいがご飯と絡み合って、喉元を過ぎて食道を下っていく。そんな瞬間が訪れます。きっと、こんなときに「口福」って言葉を使うんだろうな。
これが筋子なんだ。という新しい発見もありましたね。これを醤油漬けにしたのが「イクラ」だとすると、今まで食べてきたものはいったい何だったんだろうかと。過去を振り返り、改めてイクラの味を探すも、どれとも当てはまらない。。。。それほどのものでした。ああ、イクラも食べにいかなくては。
すし雅さんの場所はこちら。
今度、すし雅さんの大将のお話を書きますね。なんでも修業時代は梅ヶ丘の「あの寿司店」で腕を磨いたんだとか。