バレエ公演ってご覧になったことありますか?
見たことがないなら、いろいろと気になりますよね。「どんな服装でいけばいいの?」「どの演目から見るべき?」「クラシックの曲は知っておくべき?」などなど、わからないことばかり。敷居が高いというよりも、暗黙のルールがあるんじゃない と思わせてしまう何かが日本のバレエ界にはあるような気がします。そもそもバレエに触れるチャンスって少ないですよね。毎月のように舞台を見に行くバレエ好きってあまり私の周りでは聞きませんし。
もっと気軽にバレエを見てほしい。まずはそこから変えたいとYukaさんはいいます。そこで彼女は友人で振付師兼バレエダンサーのYukiさんと一緒に動き出しました。どんな踊りなら、バレエを見たことがない人たちを感動させられるのだろう……そんな大きなことを考えるのではなく、まずは自分たちがやりたいことを形にしてみることにしました。
2015年の年末、彼女たちは10分間のバレエを仕上げました。好きな音楽に、好きなバレエを振付けていく。そこにはストーリーや意味などは一切加えない、とてもシンプルなバレエです。「何かを伝えるバレエではなく、見る人によって何かを感じてもらえればいい、そんなバレエをしたい」と振付師のYukiさんはいいます。
芸術のインスタレーション(※)ではないですが、バレエにも新しい見せ方を模索できるのかもしれませんね。それは演者が一方的に観客に伝えるバレエではなく、観客が好きなように解釈を加えるバレエ。たとえば数分間のバレエを見て、どんな色をイメージしたか観客に投票してもらう。集計して一番数の多かった色のライトを当てて同じバレエを演じてみる。そんな演者と観客が一緒に楽しめるバレエができるかもしれないですね。試行錯誤はまだまだ続きます。まだまだ続きますが、何か光が差してきた、そんな気がする年末でした。
YukaさんとYukiさんの公演は5月14日に開催するチトビアを予定しています。詳しくはチトビア開催前に配布する「チトビア公式ガイドブック」をご覧ください。