13/100 林さん・祖師ヶ谷大蔵22年の足跡/アメリカ留学の目的/ハワイのあのイベント仕掛け人/東京の某マラソン大会作ってます♪(下)

不純な(?)目的で留学して、帰国したら映像制作会社でフォトショが固まるたびに帰れない生活を送る日々。イベント制作会社では世界30か国をめぐってはいろいろなイベントを手掛けていく。。。すごい。そして、現職では某マラソン大会を運営する財団で働かれています。

インタビューは盛り上がること、盛り上がること。で、二人はふと立ち止まりました。ここでインタビューを終わってもいいけれど、終わってしまったら、祖師ヶ谷大蔵に22年住んでいて、林さんがこの町の魅力に取りつかれているのかを紹介することなく、話が終わってしまうではないか、と。そこに気がつくのです。灯台下暗し、とはこのことかと(笑)。

ん? 留学? ハワイの灯篭流し? え、マラソン大会の裏事情? むむ、なんだそれは!

って思った「あ・な・た」。あなた、もしかして上編・中編を読んでないですね。。。。まぁ、人生は時間が限られているので、ごり押しはしませんが、たぶん、上編と中編を読んだほうが、人生はちょこっとだけ楽しくなる、と思います。だから、お手すきのときにでも読んでみてください♬

ではでは上・中・下に分けた、最終編。いってみますよぅ~


これでインタビューを終了しようとしたところ、全然祖師ヶ谷大蔵の話をしてないということに気がつくふたり。最後にこれだけは伝えておきたい!と林さんはいいます。

 ボクがチトソシのインタビューに出て、少しでも力になれたらいいなぁと思ったのがあるんですよ。祖師ヶ谷大蔵駅前に「朝日屋」というそば屋さんがあるのですが、ここがあるからボクがこの町に居続けた大きな理由だったりするんですよ。それを伝えたくて。

 22年もこの町にいますと人生の大半いるわけです。1999年に引っ越ししてから通っているのですが、ことあるごとに訪れているわけですよ。あのときも朝日屋で食べたな、とか、あの日も朝日屋だったよな、という感じです。

 たとえば東日本大震災が起こった次の日にもいっていますね。その日は通常通りお客さんも来ていたんですよ。1週間後にはコンビニから物がなくなって、誰もお店に行かなくなってしまった時期がありまして。そのときも朝日屋さんで食べていて。店内にはボクと、女優の秋野暢子さんのふたりしかいなくて。おばあちゃんが「まいっちゃったわよー、商売あがったりよ。もう店を閉めなきゃいけないわよ」って話しているんですよ。そうしたら、秋野さんが「何言ってんの!朝日屋がなくなったらワタシ困るんだから!がんばってよ!」っていってましたね。

 ボクの息子と、朝日屋さんの娘さんが偶然同級生です。朝日屋さんの旦那さん、宮田さんは山野小学校のPTA会長をやっていて、父親参観にいくと知っているのは宮田さんしかいないという状況でしたね。

 ボクは静岡で生まれたので地元には友達がいるんですが、22年も住んでいるのに、祖師ヶ谷大蔵周辺ではあまり、というかほとんど知り合いがいないのです。知り合いといえば、宮田さんと、髪を切ってもらっている美容室のCol(コル)の店長・鳥飼さんくらいしかいないんです。ボクは「店長、店長」と鳥飼さんをよんでいるのですけど(笑)。

コルってどのあたりにあるんですか?

 祖師ヶ谷大蔵の南側で、ハム・ソーセージのエッセンの隣です。2020年くらいにオープンしたとお店ですね(その前は朝日屋さんの隣、セクションで店長を務めていました)。

 鳥飼さんとも不思議な関係ですね。22年間くらい、1か月半に一度、髪を切ってもらっています。お互いのことをほぼほぼ知っているんですよ。鳥飼さんがどんなひとと付き合って、どうなって、別れて、それで次にどんなひととどうなって、結婚してとか。そんなことまで知っています。

 最近、林さん白髪増えましたね、なんて話もしますし。彼女だってボクの人生ほぼ知っているわけなんですよ。お酒を出さないキャバクラみたいなものですかね?

 先々週も切りに行きましたし。不思議な関係ですよね。友達といわれればそうなのかもしれないと思いますけど、友達とはなんか違うような気もしますしね。なんか隠すものがない関係ですよね。いろいろなことを話ますし、シャンプーしてもらっているときには寝ちゃったりもしますし。

 鳥飼さんと、宮田さんがいるから、この町を離れない理由になっているんですよね、たぶん。この町って圧倒的に治安がいいですしね。山野小って都内で児童数がめちゃくちゃ多いですよね。たぶん都内でも有数の多さです。息子が通っていたときは全学年で1000人とかいました。この少子化の時代にこれだけの児童数ですよ。卒業式、長い!って思いましたし(笑)。治安はいいし、ここに引っ越してきて、ここで子どもを育てようという気持ちがよくわかります。

朝日屋さんはよくいらっしゃるんですか?

 はい。息子と「いこうか」って連れだってよく行きます。息子は幼いころから朝日屋なんです。だから、ボクと食べに行く=朝日屋、ってなっていると思いますね。

朝日屋さんでは何をよく召し上がるんですか?

 夏はちらしそば。昔、カレーライスがめちゃくちゃうまかったです。でも、なくなっちゃったんです。残念で。宮田さんに聞いてないですけど、いつか復活してくれないかなーと願っています。やっぱりね、蕎麦屋のカレーってうまいんですよ。坂本さん(※祖師ヶ谷大蔵の北側にある有名蕎麦屋です)も有名ですけど、ボクは朝日屋ですね。こんなに量要らないよってくらいの量で出してくれます。大盛にしたら死にますね。

 20代のころ、大盛を注文しました。蕎麦屋だから少ないくらいだろうと思ったらとんでもなくて。食べきれないくらいでしたね。普通盛で十分だなと痛感しましたね。

大盛、挑戦してみます。

 ぜひ、ぜひ。一番のおすすめは、つけ鴨せいろですね。ボクもこれが定番です。ご飯を食べたいときに上天丼を注文することもありますが、食べきれないですね。最近は。若いころはなんとか完食していましたけど。ご飯が1合以上入っていますよね!?って驚かされる盛です。そこに、大きなエビが2尾入って……。まぁ、注文したのはオレだけどね、という気分になります。上だとそれに小さな蕎麦が付いてきて、味噌汁も付いてきます。


 後日、それもインタビューの翌日とかだったと思うのですが、朝日屋さんに行ってみました。注文したのは「ちらしそば」。コシのある蕎麦に、きゅうり、海苔、紅ショウガ、ウナギ(もしかしたら穴子)、そして錦糸卵などが乗せられた、酸味が利いた、夏を忘れさせてくれる逸品でした。残念ながら、大盛にはしませんでしたが、林さんに伺ったとおり普通盛でもなかなかな量でした。大盛にしなかった男気のなさを感じながら、普通盛でよかったと安堵する、そんなミリフィーユな気持ちを吹き飛ばしてくれるおいしさでした。次回はつけ鴨せいろかな、と思いながらお店を後にしました。いやぁ、うまかった。

 22年間。林さんが祖師ヶ谷大蔵に住んだ時間です。この時間はまだまだ伸びていきそうです。そしてある日、ウルトラマン商店街で、林さんはイタリアの女性とすれ違う日が来るかもしれない。「さ、サマンサ?」と感動の再会。そして二人は朝日屋でジャパニーズパスタを楽しみながら、昔話に華を添える……。人生って何があるかわからない、だから楽しいんですよね。林さんからの「彼女と再会したんです!」というご報告を楽しみしております。

 林さん、素敵な話をありがとうございました! 

 皆様からのご応募もお待ちしております。千歳船橋や祖師ヶ谷大蔵に関係のある方はもちろん、チトソシをご存じの方でしたらどなたでもご応募できます。そう、この電子書籍をご覧になったアナタもご応募できますよ。

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アナタとの素敵な出会いを楽しみにしております。

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