千歳船橋にある燻製専門の居酒屋・KIRINさん。店に入るとスモーキーな香りに包まれます。そう、まるで自分が燻されたような気持ちに。 (さらに…)
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KIRINさんの燻製
テイクアウト/にこみや三浦(コンビーフ・ゴルゴンゾーラ)
instagramをボーっと見ていたら、とてもきれいな写真が目に飛び込んできました。雑誌みたいな美しさで、ぐっと心をつかまれちゃったわけです。最近は動画、動画っていわれますけど、やっぱり写真の力はすごいなと痛感しました。だって、その写真を見るまでなんとも思わなかったのに、その料理を食べてみたいなと思ったんです。単純にね。
その写真をアップしたのは、祖師ヶ谷大蔵にあるレストラン「にこみや三浦」さん。テイクアウトは22:30まで受け取れます(電話で予約が必須。料理によってはないものもあるので、確認を)。っていうことは仕事場を出て、電話して、飲みにいって、帰りに取りに行くって神業もなせるわけです。仕事場を出て電話して、美容院によって、受け取りとかもできる。まぁ、途中どこにもよらなくてもいいんですけど、時短・効率が求められる現代社会ではいろんなことを挟み込んでいく「ミリフィーユ」状態になることが、リア充を生むご時世ですので、ちょっとそんなテイクアウトシーンを書いてみました。もちろん、「今日は料理するの疲れちゃった」と、電話して自転車で受け取りに行って、器に盛りつけて夕食として出す、ということだってもちろんオッケーでございます。
とにかく、22:30まで受け取れるということに小躍りした次第です。それで今回は4つほどテイクアウトしました。(本丸の「煮込み系」は次の記事で紹介します。焦らすというわけではございませんが、煮込むようにじっくりとお待ちいただければ幸いです)
今回はワインがエンドレスに飲めちゃう、魔法のおつまみ2種でございます。たぶん、好きな人なら1品で1本開いちゃうんじゃないかなーというくらいに美味。日本酒なら酒盗(しゅとう)、ワインならコンビーフとゴルゴンゾーラと格言でもいうくらいにベストマッチでございます。
コンビーフは「沼津あしたか牛のコンビーフ580円」。地元ではあしたか牛として愛される黒毛和牛で、平成12年には全国肉用牛枝肉共励会で最優秀賞を受賞している牛肉でございます。そのコンビーフ。箸で取り分けたのですが、まぁ、ほぐれやすい。食べてみると、くちどけがよくって、溶けていくような感じです。缶詰のコンビーフと比較するのもおこがましいですが、比較しちゃいますと、脂と肉質が絡まっています。分かれていないんです。ほら、缶詰だとココから脂で、ココから肉質だよと区分け去れている印象ですが、あしたか牛は肉を包み込むように脂が、肉に絡まっています。そう、洋服のように肉を包みこんでいるんです。パセリやブラックペッパーをあしらって食べるとまた肉の味が際立っておいしかったです。これには赤ワインですね。口にコンビーフを入れて少し脂を溶かしたところに、ワインを注ぐ。もう、たまらない組み合わせでございます。重めでも軽めでもどちらも合います。オールラウンダーです。
あしたか牛について(南駿農業協同組合)
http://www.ja-nansun.or.jp/asitaka/
手前にあるのが(奥から紹介しちゃいました、ごめんなさい)「ゴルゴンゾーラのムース640円」。ゴルゴンゾーラっておいしいのは夢のようにおいしいのですが、ちょっと安いのを食べるとボールペンを思い出させる、地獄の味わいでございます(私見ではないと思いますが、おいしくないゴルゴンゾーラの青かびはボールペン、それも青インクのような味がしてしょうがないのです)。もちろん、今回ご紹介するゴルゴンゾーラはおいしいやつで、ボールペンの「ボ」の字も出てきませんでした。ゴルゴンゾーラのコッテリとしたうまみが、口当たりから、のど越しまで続きます。口の中がこってり&まったりに包まれる幸せの時間。そこに、白ワインですね。酸味強めのシャルドネとかが合います(私は岡山県のワイナリー、domaine tettaの「2018 Les ChaMPs」を合わせました)。酸味をゴルゴンゾーラが抑えて、ワインのフレッシュな味わいが花開くと、ゴルゴンゾーラのうまみがふわっと追いかけてくる。こちらも、エンドレスでマリアージュしちゃいます。
domaine tetta
http://tetta.jp/
この2つの、言ってみれば前菜だけでワインを名一杯楽しんでしまって申し訳ないような気持ちになってしまいます。でも、いいですね。おいしいものをスプーンで少しづつすくいながら、ワインを楽しむ贅沢な時間。映画を見ながらワインを楽しんでいたら、ストーリーが頭に入らなくなるほどに、ワインにベストマッチでございます。
次回は煮込み系のご紹介です。こちらもめちゃくちゃにおいしかったなぁー。お楽しみに。
にこみや三浦さんのインスタはこちら
https://www.instagram.com/nikomiyamiura/
剛毅(1)
こんにちは。
祖師ヶ谷大蔵のお好み焼きやさん、剛毅さんの調理シーンをお伝えします。
生地をのばしてキャベツにもやしをどっさりと。
ひっくり返して、しばし待つ。
麺が舞台(鉄板)に上がってきました。ゆで麺で湯気がほわぁ~と立ち上る♪
卵投入。剛毅さんではいつも「双子の卵」。
そのうえに、ポンとお好み焼きを乗せる(動きが早すぎて写真はぶれぶれ)。
ひっくり返して、ここから仕上げ。
まずはソースをぬりぬり。
次は青のり、こしょう。
完成。
ここから切り分け。早すぎてコテが映っていないカットも。
おしまい。
写真を選んでいるときに、唾を飲みこんじゃいました。
おいしいんですよねー。薫りも音ももちろん、お好み焼きも。
Complex Bar IKEDA
バーの新しい形がここにあります。
祖師ヶ谷大蔵にあるバー、IKEDAのマスター・池田さんは
ノルマを課さず、お客さんのチャージをもらうだけという形でバンドを応援しています。
コンサートやライブをやろうとするとバンドはある程度、「赤字」を覚悟するのが当たり前なんです。悲しいことに。そこにはノルマがあり、ノルマが達成できない場合はバンドは持ち出しして使用料(場所代)を払うことになります。
「文化を守っていかなくてはいけない」
そう、池田さんはいいます。
だから、お客さんが5人しか集められない、入場料を一人2000円にした。その場合は池田さんにはチャージの1000円を払い、残りの1000円はバンドの懐に入ります(たとえば一般的なライブの場合、ノルマ20人、一人3000円以上とし場合、最低でも6万円を使用料として支払うことになります ※あくまでも例示です。これでお客さんが10人の場合、残りの3万円をバンドが負担しなくてはいけない。これではバンドはライブをやるたびに赤字を抱えていき、疲弊していきます)
池田さんは静かに語る男性なのですが、心は熱かったです、とても。
もうひとつ、新しい形がありました。それはお客さんがカンパして、お店をどんどん良くしていくというスタイルなんです。
開業当初は隣接するビルにお住まいの方もいらっしゃって、何度かクレームを頂戴したそうです。IKEDAさんが入っているビルのオーナーさんは音楽に理解があり、その住人の方々に「こういった場所はなくしてはいけないので、何卒ご理解を」と根回しをしてくれたんだとか。お住まいの方々に理解してもらったとはいえ、何もしないわけにはいきません。池田さんは防音カーテンを購入して、なるべく音が漏れないようにと対策していったのです。
でも、そんなに安いものでもないんですよ、防音カーテンって。
で、池田さんはどうしたか。ここがすごいんですよ。お客さんからカンパを募り、みんなでこの店をよくしていこう!と動き出すんです。
お客さんにお願いするなんて滅相もない、とか、あり得ないでしょ?とか
あなたがやりたくてお店を始めたんだからお客さんに頼るなんてしないで私財をなげうちなさい!
って声がちらほら聞こえそうですよ。そんな声が聞こえないまでも店主自らが戦う「幻想」がそんなことを言い始めることだってあります。でも、でもですね。ファンというものはどんなお店にもいて、彼らはお店に来られることが「生きがい」の人だっているんです。
そんな彼らはお金を払うことから、一歩進んだことへ手を差し伸べることは吝かではない。むしろ、喜んで手を差し伸べてくれる。
でも、店主がお客さんに声をかけること。これはとても難しいものです。わかっているけど、現実は・・・ってやつ。
IKEDAさんは、その力の抜き具合というか、頭の良さというか、愛嬌なのか。
その橋を渡ってしまいました。それでIKEDAさんには防音カーテンが付くことになったんです。
わかっているけど、それはできない。
理想論はそうだよね。
簡単な言葉で片づけることはできます。
でもIKEDAさんはその理想に近づいて、ポンって飛んだんだなーとインタビューをしていて感じました。
キラキラしてました。
そうそう、ここのバーはライブが入っていないときは池田さんが伴奏をしてくれ、歌えます。あなたの十八番を披露して、自分の理想とやらと向き合ってみてはどうですか?きっと、カウンターで飲むお酒が一生の思い出に残るほどおいしいと思いますよ。