シェイクさん

日々忙しいですよね。いろんなことをパパッと済ませてしまいたい。だから「時短」って言葉が目につきますし、お手軽とか、簡単とか、そんな言葉も目に留まります。

でも、コルカタのシェイクさんに話を聞いていたら、それってもしかして時短って間違いなのかもしれないと思いました。

インタビューした日はキーマカレーを作る日でした。スライスしたタマネギを飴色まで炒めていく。まずは直径1mくらいの寸胴でスパイスが炒められていきます。フッとスパイスの香りが厨房に広がり始めたらタマネギを加えていきます。大きな木べらで混ぜながら。飴色になってくるとタマネギを追加していく。総量15kgのタマネギをじっくりと炒めていく。だいたい3時間くらい炒めるそうです。

カレーのベース作りで3時間。映画が2本見られちゃうほどの時間を使って、タマネギを炒めていく。この後にひき肉を加えてトマトを加えてスパイスを加えて。カレーができるのは6時間後だとか。

余りにも大量にタマネギを炒めるので、ベースとなるカレーを作って具(チキンカレーとか、マトンカレーとか、シーフードカレーとか)を入れる前のものを作っているんですか?と聞いたらシェイクさんはいうわけです。

「何言ってるんですか? それぞれのカレーによってスパイスの配合が違いますから、ベースとなるカレーなんてないんですよ」

と。

確かにカレー屋さんではベースとなるカレーを作って具材を加えて出すお店もあるそうです。でもコルカタはそうじゃないんですね。ひとつひとつタマネギを炒めるところから始めて、キーマならキーマ、バターチキンならバターチキンとひとつひとつ仕上げていく。

昔、シェイクさんのもとで仕事を覚えたスタッフが別のお店で働くようになったんですって。そのお店はベースのカレーを作って具材を変えるお店だったそうです。彼はどうしてもお店のやり方になじめず(許せず?)結局お店を辞めて、シェイクさんのもとに戻ってきたんだとか。

正直なところ、私はカレーは具材によって味は大きく変わらないと思っていました(こんなことを言っちゃダメですね)。でも、言われてみれば違うんですよね。シェイクさんの話を聞いて、カレーの食べ比べをしてみたくなりました。口に入れたときのスパイスの広がりが、カレーによって違うことが分かったら、なんか楽しくなりそうですよね。今度やってみよっと。

シェイクさんはどんな人なのか、もう少し突っ込んでみますね。たとえば日本の歌手で誰が好きかとか、日本の料理で何かが好きかとか。そんな話を聞いてみます。お楽しみに。

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